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【 再掲】 武道にとっての哲学的正義

武道にとっての哲学的正義

アリストテレスは 正義を考えるとき2項の観念を提示している

①正義は目的に関わる。 正しさを定義するには、(目的、最終目標、本質)を知らねばならない。 その内容は問題となる社会的営為の「目的因」(テロス)の洗い出しである。
②正義は名誉の問題である、その営為のテロスについて考える。その各部分においては 誰もが賞賛し、報いを与える美徳が何であるか論じる必要がある。



このテロスを考えるとき、2671年の時を経た日本的「武」に思いをいたす。
サムライの目指す正義的武術とは?


まず一般の武力とは「他を」制圧するための力なのだろうが、西欧にあらぬヤマトではまた意味が変わってくる。

まず、我が武は「殲滅」を好まない。世界にまれな文化であり、シナの易性革命に全く影響を受けていない。」
他者の制圧を目的にそれを誇るということは間違いであろう。
またそれを目的に錬磨をすることもまた錯誤である、
③にあるように名誉に関わる方向性を持つことなしに正しい道筋をつけることは容易ではないのが現代である。


多くの錯誤は以下の通りだろう

試合に勝つ
門弟が多い
高段者である
実戦に役立つ

「武」」を精神性にまで高めた先人の知恵を生かすためには、武術といった難しいジレンマを内包するカテゴリーにおいて矛を止めるという字義そのものを改めて問うことが必須であろう。

日本の武は 正・速・強・威の段階をへて「無刀」に至る道筋をすでに示している。それは最終的には武威を持って争わぬ段階を目的としている。

このジレンマを超克する文化は日本以外にない、この精神的効用は世界に類をみない「精神の」あり方であろう。


この正義とは、ある社会(功利主義国家・時代)ではもちろん下らない理論だろうし、すでに60有余年前アメリカ自由主義に物理的に破砕された正義である

しかし、産業革命以降それらの近代的資本を背景にした、奴隷を生み出す生産体制にNOといった有色人種がいたであろうか?

いま、パラダイムの転換点に立ち会う我々が根幹に保持するものは何か?


功利を、個人の利益を超えた、正義の追求だろう。

それが、その正義がどのようなものであるかは今後の日本人の課題としたい。

長谷川英信

註この記事は過去に別な場所に寄稿したものを転載した私の文章です。
署名は長谷川英信となっていますが、私のFBでのペンネームでした(笑)
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大城戸豊一基輝(無端庵晟輝)

Author:大城戸豊一基輝(無端庵晟輝)
全日本居合道連盟
 【基道館】
無端塾・浮雲會・月影会・卍堂・瑞月会・萬重関塾などの宗師範 

基道館

無双直伝英信流居合道 無想月下無端流剣体術 卍一刀流試刀術 それら伝承の古流を「真剣道」と呼称し居合維新を標榜する

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